男性不妊

ホルモン2

こんにちは院長の岩井です。今日はさらに、男性不妊のホルモン療法を考えていきます。基本的には①クロミフェン(クロミッド錠) ②アロマターゼ阻害剤 ③hCG-hMG(hrFSH)療法の3種類の方法があります。
  • クロミフェンは女性の不妊治療で排卵障害にも使用する薬です。
脳の下垂体からのFSH、LH分泌のブレーキをブロックしFSH、LHを増やします。それにより精祖細胞から精母細胞産生を促したり、テストステロン産生を刺激します。副作用として吐き気や目の霞みなどがあります。 
  • アロマターゼ阻害薬は女性の乳がんなどに使用される薬剤です。
男性ホルモンであるアンドロゲンは女性ホルモンであるエストロゲンへ変換され分解され排泄されます。つまり、男性にも女性ホルモンはある程度存在します。アンドロゲンの分解を阻止し、男性ホルモンを増やす薬剤です。 
  • hCG-hMG(hrFSH)療法はLHの代わりにhCGを投与し、FSHの代わりにhMG(hrFSH)を
投与します。脳下垂体のホルモン分泌が問題でテストステロン低下、無精子症になる低ゴナトロピン性性腺機能低下症の無精子症に対しては非常に効果がある治療法です。 ・FSHが高値の乏精子症の場合には高刺激で生み出された精子を、アロマターゼ阻害薬によりテストステロンを増やし、大事に育て、成熟精子を増やす事が多く、・FSHが高値でない乏精子症の場合にはクロミフェンでFSHを増やしテストステロン産生により成熟精子を増やす事が多いですが、FSH高値には無効な事が多いです。・hCG-hMG(hrFSH)療法は無精子症などに効果がでるとの報告も多いですが、高価な薬です。 男性不妊症にもいろいろ薬があります。 望みを捨てずに行きましょう。運命を変えろ!! がんばれ男たちよ!!
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