
ED治療
ED(勃起不全)とは

ED(勃起不全)とは、性的な満足を得るのに十分な硬さの勃起が得られない状態のこと。
全く勃起しないだけではなく、硬さが不十分で途中で萎えてしまったり、勃起までに時間がかかったりといった性交を満足に行う上での障害全般が含まれます。
原因は人によってさまざま。
血管・神経の病気やホルモンバランスの乱れ、生活習慣といった身体的な原因、ストレスや性行為に対する不安、精神疾患など心理的な原因などが絡み合って発症することが多く見受けられます。
注意すべき点は、心血管系の健康状態を示す早期の警告サインという可能性もあること。
ご自身の健康を守るためにも「EDは年のせい」と片付けずに、男性不妊の専門クリニックである当院にご相談ください。
EDの症状
- 性欲はあるのに勃起しない
- 勃起はするものの硬さが不十分
- 勃起状態を維持できない(中折れ)
- 勃起できる時とできない時がある
- 勃起するまでに非常に時間がかかる
EDの分類
心因性ED
身体的な機能には問題がなく、主にストレス、不安、プレッシャー、うつ状態といった精神的・心理的な要因が引き金となるタイプ。
例えば、過去の失敗体験がトラウマになる、仕事や家庭の悩みを抱えている、といったケースが該当します。
朝勃ち(夜間睡眠時勃起)は正常に起こることが多く、状況によって勃起できる場合があるなど症状に波が見られるのが特徴です。
器質性ED
身体のどこかに物理的な原因が存在するタイプ。
特に、動脈硬化(加齢、高血圧、糖尿病など)によって陰茎への血流が悪くなる血管性の原因が最も多く、そのほかにも神経系の異常、男性ホルモン(テストステロン)の低下、ペロニー病(陰茎彎曲症)のような陰茎そのものの構造的な問題などが挙げられます。
器質性ED
器質的な要因と心因的な要因が複雑に絡み合っているタイプ。
例えば、加齢や生活習慣病で身体的な機能が少し衰えたところに、「またダメかもしれない」という不安が加わることで症状が悪化するケースなどがこれにあたります。
薬剤性ED
降圧剤や抗うつ薬などの副作用によってEDが引き起こされるタイプです。
初診時の問診と検査
EDの初診では症状の根本原因を探るため、問診と身体のチェックを組み合わせて多角的に健康状態を把握します。
問診
まず、症状の具体的な内容(いつから、どんな時に、硬さはどうか)を詳しくヒアリング。
加えて、ライフスタイルや現在服用中のお薬、パートナーとの関係性などについても質問し、心の問題と身体の問題の両面から原因を探ります。
患者様に正直にお話しいただくことがEDの背景を理解するための重要な手がかり。
そのためにも患者様のプライバシーは徹底厳守しておりますので、安心して質問にお答えください。
検査
問診の次は身体的な要因を評価するための基本的な検査を実施。
血圧・心音・脈拍による血管の状態の確認、血液検査による糖尿病及び脂質異常症の有無や男性ホルモンの数値を把握することでEDに関連する内科的な問題がないかを確認します。
最終的に問診と検査の結果を総合的に評価。
お一人おひとりの状態に合わせた最適な治療方針を提案させていただきます。
EDの治療プロセス
ED(勃起不全)の治療は、原因や症状の程度、患者様のライフスタイルや希望に応じて、段階的に様々な選択肢が用意されています。
内服薬による血流改善
治療の基本となるのはPDE5阻害薬と呼ばれる内服薬。
陰茎への血流を妨げる酵素の働きをブロックすることで血液がスムーズに流れ込むようになり、勃起をサポートします。
あくまで自然な勃起のメカニズムを後押しするものであり、興奮作用や性欲増進作用はありません。
当院ではED治療の内服薬として以下を処方しています。
| 一般名 (有効成分) | タダラフィル | バルデナフィル | シルデナフィル |
|---|---|---|---|
| 発売日 | 2007年 | 2004年 | 1999年 |
| 持続時間 | 約36時間 | 約8時間 | 約4時間 |
| 発現時間 | 服用後 約1時間 | 服用後 約30分 | 服用後 約1時間 |
| 効果 ピーク時間 | 服用後 約2~4時間 | 服用後 約1時間 | 服用後 約1時間 |
| 食事の影響 | 脂肪食で軽度あり | あり(空腹時) | あり(空腹時) |
| 副作用 | 頭痛・ほてり・鼻づまり | 頭痛・ほてり・鼻づまり | 頭痛・ほてり・視覚障害 |
| 一般商品名 |
シアリス、タダラフィルなど |
バルデナフィルなど |
バイアグラ、シルデナフィルなど |
※性的刺激がないと勃起しません、勃起を持続させる薬剤です。
※飲酒は勃起を弱くします。
陰茎海綿体注射(ICI治療)
内服薬で十分な効果が得られない場合や使用できない場合には、陰茎に血管拡張薬を直接注射する陰茎海綿体注射(ICI治療)を行います。
ICI治療とは、陰茎の海綿体に血管を広げる薬剤を直接注入し、血流を物理的に送り込むことで、神経の興奮とは別に強力な勃起を誘発する治療法のこと。
院長の指導により患者様が安全な使用法を習得できれば、ご自身で注射が可能になります。
費用について
| 診察検査名 | 料金 |
|---|---|
| シアリス | ¥1,770(1錠) |
| バルデナフィル | ¥1,600(1錠) |
| 陰茎海綿体注射(ICI治療) | ¥5,500(1本) |









