
ペロニー病
ペロニー病(陰茎彎曲症)とは
ペロニー病(陰茎彎曲症)は、陰茎の内部に硬いしこり(プラーク)が形成されることで、勃起時にペニスが曲がってしまう疾患のこと。
原因は完全には解明されていませんが、成人男性の1~3%に発症すると言われています。
この病気を診断・治療できる施設は少ないため、気になる方は早めに当院へご連絡ください。
症状
主な症状は勃起時の陰茎の変形(くびれや曲がり)や勃起時の痛みなど。
中には性交が困難になるほどの強い曲がりや痛みを伴う方もいらっしゃいます。
疼痛は時間経過とともに改善しますが、陰茎にできた硬いしこりや彎曲は残存。
自然に改善するケースは稀なため、手術を行って陰茎を真っすぐにする必要があります。
なぜ陰茎が曲がるのか
陰茎の内部組織は勃起時に均等に伸びることでまっすぐになります。
しかし、ペロニー病では陰茎組織の一部に弾力性を失った硬いプラークが形成されるため、勃起時にそこだけが伸びず、陰茎が引っ張られて曲がってしまうのです。
ペロニー病の診断方法
ペロニー病の診断は段階的なアプローチで変形の状態を正確に把握することが大切です。
問診と身体診察
まず問診で、症状がいつから始まったか、勃起時の痛みや変形の具体的な状態、性生活への影響などを詳しく伺います。
次に、医師が陰茎を直接診察し、しこりの位置、大きさ、硬さを触診で確認。ほとんどの場合、この段階で診断の方向性が定まります。
客観的な状態評価
状況によっては患者様ご自身に勃起時の陰茎をスマートフォンなどで撮影してきてもらうことも。
さまざまな角度から撮影した写真を参考に客観的な評価を行います。
画像検査による内部の確認

手術を検討する場合など詳細な情報が必要な場合には、陰茎超音波(エコー)検査を実施。
プラークの内部状態(石灰化の有無など)や陰茎内の血流を評価し、手術に役立てます。
ペロニー病の治療方法
症状が進行している活動期と変形が固定した安定期に分けられるペロニー病。
活動期と安定期によってアプローチが異なるため、患者様の希望に応じて治療法を選択します。
活動期の治療(進行を抑える)
勃起時の痛みの軽減や彎曲の進行抑制のための内服薬の処方が中心となります。
安定期の治療(形を治す)
当院の安定期のペロニー病治療は日帰り手術であり、希望があれば全身麻酔も可能。
傷も包茎手術と同程度ですので目立ちません。
術式はプラークと反対側の健常な組織を縫い縮めてまっすぐに矯正する「プリケーション法」やプラークを切除して別の健康な組織を移植する「グラフト移植術」などさまざま。
彎曲の角度や陰茎の長さ、勃起機能の状態を総合的に判断して決定します。
費用について
| 治療法 | 料金 | |
|---|---|---|
| 内服治療 | 内服薬 | 保険診療 (3割負担) |
| 陰茎形成術 | 左右彎曲のみ | ¥200,000 |
| 上下彎曲のみ | ¥300,000 | |
| 上下左右彎曲 | ¥350,000 | |
※陰茎形成術は令和2年度保険報酬改訂にて保険適応から外されました。






