男性ホルモン(補充療法・内服療法)

男性ホルモン
(テストステロン)の役割

男性ホルモン(テストステロン)の役割

男性ホルモン(テストステロン)の大きな役割のひとつが性機能や生殖能力の維持。
通常、精子を生成する工場である精巣内は血液中の数十倍から100倍という極めて高濃度のテストステロン環境となっていることからも、男性ホルモンが精子形成の生命線であることがわかります。

男性ホルモンは20代をピークに徐々に減少していきますが、ストレスや睡眠不足・運動不足・過度の飲酒と喫煙といった生活習慣、病気、投薬といった外的要因でも分泌量が低下。
男性ホルモンが少なくなることで、男性更年期障害に見られる心身の症状や男性不妊につながる性機能の不調が現れるようになります。

当院では、減少した男性ホルモンを補う治療として「テストステロン補充療法」と「テストステロン内服療法」を採用。
正常なホルモンバランスを保つことで、心身及び性機能の不調の改善を目指します。

こんな症状はありませんか?

次のような症状が続く場合は男性更年期障害の可能性がありますので早めの受診をお勧めします。

精神的症状

  • 落ち込み、抑うつ、苛立ち
  • 疲労感、倦怠感
  • 集中力の低下
  • やる気がでない

身体的症状

  • 筋力や体力の低下
  • ほてり、発汗
  • 不眠
  • 関節痛、筋肉痛
  • お腹周りの脂肪の増加、肥満
  • 骨密度の減少

性機能関連

  • 性機能関連症状、性欲の低下
  • 射精感の減退

血液検査(血中ホルモン検査)

血液検査(血中ホルモン検査)

採血によって精巣が作る男性ホルモン(テストステロン)と脳の下垂体から分泌される指令ホルモン(LH、FSH)の数値を測定。
ホルモンバランスを分析して、原因が精巣側にある場合は男性ホルモン療法を、指令を出す脳側にある場合は低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)の治療を行います。

低ゴナドトロピン性
性腺機能低下症(MHH)について

治療の種類

テストステロン補充療法

テストステロン補充療法とは、注射(男性ホルモン注射)または塗り薬(ジェル剤)によって男性ホルモンを体内に取り入れる方法です。

注射(男性ホルモン注射)は月1回ほどの定期的な投与で血中のホルモン濃度をダイレクトに引き上げ、活力回復といった変化を体感しやすいのが特長。
国内では標準的な手法として広く用いられています。

一方の塗り薬(ジェル剤)は日々の塗布によって皮膚から穏やかにホルモンを浸透させ、血中濃度を安定的に維持。
患者様ご自身による継続的なケアが求められますが、身体への作用がマイルドであるという利点があります。

テストステロン内服療法

男性ホルモン製剤の飲み薬(セルノスカプセル)を内服することで体内の男性ホルモンを補充します。
内服薬なので保管がしやすく、病院に頻繁に通う必要がないのが大きなメリット。
「高濃度製剤や注射が怖い」「地方在住でなかなか通院できない」「災害など万が一のための予備薬として持っておきたい」といった方におすすめです。

治療中の注意点

男性ホルモン(テストステロン)は多ければ多いほど男性不妊に有利と思われがちですが、実際はそうではありません。

外部から補充する男性ホルモンの量が多すぎると脳が勘違いしてしまい、男性ホルモンを作っている精巣へ生産停止の指令を出してしまいます。
その結果、精巣内のホルモンは枯渇。精子をつくる機能はますます衰えていくのです。

重要なのは脳と精巣が連携して保つ絶妙なホルモンバランス。
当院では患者様一人ひとりの正常な男性ホルモン濃度に合わせて処置を行っていますので安心です。

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