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こんにちは院長の岩井です。
白血病、精巣腫瘍、悪性リンパ腫、骨腫瘍などでは、抗がん剤や放射線を使用し無精子症や
精子が少なくなる乏精子症になる場合があります。
その際、当院では治療前に精子と凍結し将来子供が欲しい時に使用できる精子凍結に積極的に取り組んでいます。
精子を作る精祖細胞は放射線や抗がん剤の影響を強く受けやすく、抗がん剤の種類や放射線の量で無精子症などの遷延するリスクは高リスクから中リスク、低リスク、超低リスクと分類されています。
通常抗がん剤投与してもすぐには精子がゼロにならず、1-2カ月前後で1/100ほどに急激に低下し、治療後12週以降に無精子症になる場合が多いです。
リスクの低い薬剤の場合は抗がん剤中止後約3-4カ月で精子数は改善すると報告されています。
リスクの高い薬剤では2年以上無精子状態が遷延すると報告されています。
リスクの高い薬剤ではちょっとだけ残存した精祖細胞が数年かけて回復すれば精液所見改善
しますが、精子数が少ないまま改善が途中で止まる場合もあります。
また、精粗細胞がすべて死滅すると無精子症が持続します。
そのため通常は抗がん剤治療前に精子を凍結し、抗がん剤治療後は1-2年おきに精液検査を
通常5年まで、移植の方は10年まで経過観察し精子の回復状態を確認します。
また、抗がん剤の後に挙児に催奇形性が増えるという根拠はないものの、
一般的には6-12カ月(BEP療法は2年)精子の染色体異数性があり避妊を推奨している。
ちなみにギネス記録では15歳の時に凍結した精子を使用し23年後挙児を得た男性もいます。
癌になっても困難はあるが道はある。
頑張れ!!男たちよ! 運命をかえろ!!