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こんにちは院長の岩井です。
前回の続きですがさらに細かく書いておきます。
大まかには精子回復までABVD療法はおよそ2年で40-90%回復、CHOP/MOPP-ABV療法は5年で67%回復、BEP療法は2年以上かかると報告されています。
放射線療法も精子所見回復まで1Gyで7-18カ月、2-3Gyでは30カ月以上、6Gyでは5年を要すると言われています。
同種骨髄移植をうけた方は全体では69%に妊孕性の低下があり、8%が妊娠可能でした。シクロフォスファミド単剤で前処置を行うと90%は回復するが、シクロフォスファミド+全身照射での前処置では17%の患者のみ回復がみられたと報告されています。
精巣腫瘍は治療前から50%に精子減少を認め、10%に無精子症を認めます。
65-80%は腫瘍切除により挙児をみとめたとの報告もあるが、
術後放射線療法を行った場合は65%に、シスプラチン療法では62%に挙児をみとめ、
BEP療法4コースでは76%に挙児を認めたとの報告があります。
また放射線照射も傍大動脈リンパ節に加え腸骨リンパ節に照射を行うと有意に精子が減少するといわれています。
また、抗がん剤治療後に「精子の異常で子供に障害がでるのでは」と心配する方がおられますが
抗がん剤投与後2年以上たって、無精子症でない方の精子のDNA断片化検査を行うと
正常人と差はないと報告されており、
染色体の異性性もBEP療法で2年、ABVD療法で3カ月、CHOP療法は12カ月で低下していくといわれています。
難しくてよくわからんが、「人事を尽くして天命を待つ」
頑張れ!!男たちよ! 運命をかえろ!!